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2011/05/08

色褪せた桃色施設を巡る旅 vol.4

東京のドヤ街、山谷の宿にて、昨日を想起する。

西川口の小屋に進路をとる。そして、西川口着。
一見。普通に暮らすための街。京都でいうと西院かな。
こんなとこに小屋あるんか?

あった。こじんまりとした箱。キャパ50人くらい。
上階が社交ダンス教室。因果です。

ゴールデンウィーク特別興行で、大入り。立ち見続出。
こんな湧いてるスト小屋初めて。上諏訪は4人だったし。
常連客曰く、レアな現象らしい。

根城の大阪の小屋が摘発くらい、観劇機会を逸してた、踊り子さんが3人出演。
これも何かの縁。

開演前のBGMに聞き入る。選曲にこだわりを感じる。
とあるストリップソングが気になった。
去り際に店の方に尋ねると「鶯谷ミュージックホール」という曲。
往年のストリップを知れる名曲。

http://www.youtube.com/watch?v=tisO9MXJgt4

いよいよ開演。トップステージの踊り子さん、
なんでかマイク持ってはる。開演挨拶かな。違った。
なんと、歌う踊り子らしい。驚愕。脳汁飛び出る。

歌謡ショーとJAZZとストリップの融合。

写真撮影の時に伺うと、歌う踊り子、昔はよくあったスタイルとか。

シンガーソングライター踊り子もいたらしいし、音楽系ストリップ、いいなあ。

一度生バンドで観たいな。摘発あれば、バンドも捕まるけど。

なんでもありの懐の深さがストリップの魅力のひとつ。
常々ストリップはカレーだと思う。カレースパイスを入れれば、大概なんでもカレーになる。
同様に、最後に脱げば、なんでもストリップになる。自由度が高いからこそ、個性が現れるし奥深い。
ひとりひとりほんとに違うもの。

さらに奥深くさせているのが、往々にして、同じ踊り子さんでも、演目ごとの飛距離がでかいこと。

この踊り子さん、次のステージはハンバーガー店員のコスプレで、
トレーに載せたバリューセット持って、明るく可愛く踊ってはった。

ノーマークだったけど、今回でファンになった。音楽で言うと、対バンも良かった感じ。
また、巡り会いたいものです。

◯セットリスト

1.ラストダンスは私に(青森方言バージョン)
2.You would be so nice to come home to
3.御開帳(ベットショー)



夜は東のドヤ街、山谷にて。超一級呑み師、カルロス氏と氏の酒友、Tさんによる東京酒場指南。

ひとり旅の孤独、ストリップ観劇の孤独(ほんとつらくなることがある。6時間てすから。)
ダブルパンチ状態の私を救済していただく。

素晴らしい酒場、人。酒気を帯びるごとに、脳細胞が歓喜していく。
理想とする酒空間の中に私はいた。

隣席の人を巻き込んでのストリップ話が印象に残る。
昭和、ストリップが今より元気だった時代。
昭和を生きた多くの人の記憶の中にストリップは潜む。今回、それが確信に変わった。
これから、酒場でそれをほじくっていけたらいいな。

2件目は山谷のスナック。スナック初体験。
中国人の素敵な女の子が横についてくれる。自然な程よい優しさが嬉しい。
酒で丸裸になった心に、その子の歌が染みる。ちょっと泣きそうになった。

僕も歌った。
スーパーバタードッグの「サヨナラcolor」。山谷の夜に似合っただろうか。

キャバクラとか知らないけど、スナックって情があるなと思った。
店にとっては毎日のことかもしれないけど、僕にとっては、掛け替えのない夜となった。
記憶の引き出しの大切なところに入れよう。

そして、朝を迎える。




酒場の会話。何を話しただけでなく、どんな心持ちで話し、聞くかがとても大切だなと思った。
ほんと音楽的な会話。
だから、次の日、記憶が細切れでも、気持ちが残ってれば、いいなと思えるようになってきた。

お二方、最高の酒でした。
ありがとうございました!
最大級の感謝を!

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